"ランジェリー"というものづくり


「ブラジャーで勲章をもらった男」

カドリールニシダの創業50周年を記念に出版された本なのですが、創業者の西田清美さんのインタビューをもとにまとめられていて、たいへん興味深かったです。




戦後、かたちばかりの"乳あて"しかなかった頃から始まって、体にフィットして動きについてきてくれる下着"へ、そして補正をともなった上質な"ファウンデーション"への変遷を追っていくことができ、とてもわくわくしました。

また、堀江昭二さんというちょっと気難しいデザイナーが、機能性や構造にたいへんこだわって現在のブラジャーのカップやパターンの礎を築いたというのも面白いお話しでした。
ご存命だったらぜひお話しをうかがってみたかった…!

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ランジェリー好きなかたならきっとクローゼットにひとつはカドリールさんでつくられたアイテムがあるのではないでしょうか?

「キッドブルー」や「ランジェリーク」、かつての「クロエ」のランジェリーをつくっているメーカーです。

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そしてまた、現在「La Perla ラペルラ」のランジェリーの生産にも携わっている会社でもあります。
ご存知でしたか?







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世界最高峰とうたわれる「La Perla ラペルラ」のランジェリーを日本の会社がつくっている。
わたしが知ったのは何年か前なのですが、同業のかたからうかがい大変興奮しました。(笑)

ものすごく光栄というか誇らしい気持ちになりました。(全然関係ないのに!)


プライドの高いラペルラが、なぜカドリールの工場を信頼し生産を依頼したのか?
その辺りはこちらの本に経緯が書かれていますので、気になるかたはぜひ読んでみてください。

さて、本と一緒に撮った上記ランジェリー画像は、現在のラペルラのコレクションから。

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ブラックのものはイタリアの自社ファクトリーでつくられるトップライン(最上級)のシリーズ。
ブルーの一枚ものも美しいですね。
手仕事で仕上げる箇所や、パーツや工程もより多く、ラペルラの美意識が凝縮されたもの。


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ホワイトのブリーツのシリーズは、エントリーライン。
手の届くプライスでラペルラの世界観と上質なランジェリーをたのしめます。

こちらは中国製。
青島にある、カドリールの工場でつくられています。

乱れのない繊細なプリーツにうっとりしてしまいますね。
すっきりとした端正な顔立ちに、真摯な日本のメーカーのものづくりの姿勢が現れているような気がします。

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ではこちらは?
ふわっとエアリな一枚もの。

こちらもカドリールの工場でつくられています。
軽やかな一枚ものもつくれてしまうのですね。スゴイ!

日本のランジェリー売り場にも、ドメスティックブランドがつくる上質な一枚もののブラジャーや羽のように軽やかなタンガ、もっともっとセンシュアルなベビードールやスリップが並んだらおもしろいなあと思います。


また、たいへん面白いのですが、「今のラペルラもとても美しいけどむかしと何かが違うのよね」、とおっしゃるランジェリーフリークさんもおられます。

でも実際そうなんですよね。
比較のためにラペルラの資本が変わるまえの画像を探してみました。

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こちらは以前のラペルラのものです。
この頃くらいまでのラペルラが大好きだったというかたも、当店の顧客さまのなかには多いのですよね。

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上でご紹介したブラックやブルーのものと同じイタリアの自社工場でつくられているのですが、カップやワイヤーのかたち、硬さなど、現在のものとはまた全然違うのですよね。

工場の設備だったり、素材や工程なども変わってきているのでしょうね。
またグローバル企業としての戦略の変遷などもあるのでしょう。
よりモダンなランジェリーブランドへと進化を続けているように感じます。

そういう流れがあるなかで、恐らく販売員やバイヤーにも知らされていない、細かなプロダクトの違いをお客さまが感じているというのがおもしろいな、と思います。

本のなかで西田さんもおっしゃっているのですが、「バイヤーがわからなくても、お客さまにはわかってしまう」。
まさにこのことにも表れていますね。

体に触れて一日過ごすものだから、好みの着心地というのにはやはりお客さまは敏感です。

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かつてのラペルラのやわらかさやつけていないような軽やかさに近いランジェリーというと、現在のブランドでは同じくイタリアの「Exilia エクセリア」が近い気がします。
画像のテラコッタブラウンのものです。
(ホワイトはむかしのラペルラ)


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形状はラペルラとはちがいますけど、カップのしなやかでソフトな感じなどイタリアのよき手仕事のあたたかみが残っているなと感じる着用感です。

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実はエクセリアのアトリエは、ラペルラのすぐお隣なんだそうです。
ラペルラのCEOがエクセリアのブラジャーを自社のスタッフにみせて、こういうものづくりをするようにと言ったお話しなんかも耳に届いています。

おもしろいですね。(笑)
ご近所ならではの、技術の親近性などもあるのかもしれません。

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エクセリアをお好きなかたは、ずーーっとリピートされるのもおもしろいところ。
30代になって硬いランジェリーに息苦しさを感じるようになってきたら、ぜひ一度試してみてください。

逆に攻めの気持ちを強くお持ちのかたには、やわらかなフィッティングややさしくエレガントなデザインはピンとこないかもしれません。(笑)


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ラペルラは若いうちからでもスタイリッシュで素敵じゃないかしら。
エントリーラインは、国産の高級ランジェリーよりむしろ手が届きやすかったりも。

イタリアの最先端の洗練された美意識を体感できるブランドなので、ファッションがお好きなかたにもぜひ手に取ってほしい。


なんだかとりとめのない記事になってしまいましたが。

まだ歴史の浅い「ブラジャー」を巡って、世界中で創意工夫がなされ、男たちが奔走し(ご苦労も多いでしょうがなんだか可愛いですね。笑)、女たちも活躍し、現在のかたちになってきた。

そのなかにたくさんのドラマや秘密がこめられているのですね、というお話しでした。



そして現在、日本でも新しい感性をもつランジェリーブランドがたくさん芽吹きはじめていますね。
とても頼もしくたのしい現象です。

若いデザイナーさんからランジェリーを思うように生産できる工場がなかなか見つからないというお話しもよくうかがいます。

お力になれることが見つからないのが歯がゆいのですが、工場がかわるとプロダクトとして全く別のものになることだけは、よくわかります。
どうかよい工場とご縁があるようにと、願ってやみません。

この本が、何かの参考になればいいなと思います。


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by lagouttesucree | 2017-08-24 18:59 | ランジェリーよもやま | Comments(0)

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