未知との遭遇
2017年 12月 15日
毎年この時期になると、バタバタとしながら初心について思い返します。
ここ数年で、ドメスティックブランドでもランジェリーの選択肢がずいぶん増えましたね。
カップ部分のパッドがごく薄く、軽い着心地のもの。
一枚レースのものをつくるメーカーも出てきました。
ワイヤーのない、ぴらんと可愛らしいトライアングルブラ。
しっかりサポートしながらスタイリッシュにスポーツをたのしめるもの。
ブラジャーだけでなく、ボトムのバリエーションなども様変わりしてきて、ランジェリーが本当に好きな女性が開発に携わったり、社内で攻防を繰り広げてくださっているのだろうなと想像できます。
寄せてあげて一辺倒だったわたしの学生時代のランジェリー売り場とは隔世の感で、とても嬉しい。
こんなに選択肢があるなら、好みにあうものを見つけやすいんじゃないかなって。
きついアンダーや鎧のようなパッドが不快で泣きそうになったり、下着の圧迫や摩擦で皮膚が黒ずんできてしまうなんて女性が、もう居ないとよいなあと思うのです。
それでね、不思議なのが、これだけ選択肢が増えてもやっぱり、「下着はなんでもいい」、「ユニクロしかもっていない」、っておっしゃる方が本当に多いのよね。
なぜでしょう?
結局は、優先度が低いのでしょうね。
「ランジェリーの優先度が低いのは、見えないから!?」
よく同業のかたとそんな話しにもなるのですけど、わたしはそれだけじゃないのではとも思います。
"身体や心に気持ちよくフィットしてくれるランジェリー"に、おそらくずっと出会えないまま、興味を失ってしまったのだろうな、と感じる部分も大きくて。
「出会えていない」
そういう気持ちよいランジェリーがあることを"知らない"ままなら、興味の持ちようがないのも仕方ないですものね。
ちょうど先日、取引先の担当者さんとこんな話しになりました。
彼女が地元に帰ったとき、とてもグラマーなお友達の服のラインがどうも変だったのでさりげなく聞いてみたら、サイズの合っていない仕立てのよくない下着を、試着もせずに買っていた。
お友達がいうには、どうせ自分に合うものがないのだから適当に買っている。(!)
ということで発奮されて。(笑)
グラマーサイズむけの一枚ものを、セールで検討をつけて買って送ってあげたんですって。
そしたら「ぴったり!!!!」ってお友達が感動されて、大雑把な性格の子なのにお手入れをちゃんとしたいからって。
洗い方や干し方まできかれたんですって。
お母さまにも見せてしまうくらい喜んでくれたんですって。
今までずっとグラマーなバストは、その子のコンプレックスだったり憂鬱な気分にさせられるものだったりもしたと思うのですよね。
それがブラジャー一枚でひっくりかえる。
自分のからだを好きになる。綺麗なんだって思えるようになる。
お洒落をもっとたのしんだり自信が持てるようになる。
自信を持てたことで、諦めていたことや積極的になれなかったことにも、きっと変化があらわれるでしょう。
お友達、これからどんどんきれいになっちゃいますね、すごいよい仕事しましたねって盛りあがりました。
ランジェリー屋冥利につきるエピソードで、わたしまで胸が熱くなってしまったのだけれど。(笑)
でもこのお友達はラッキーでした。
その一枚のブラジャーに、たどり着けないままの人もいるのだから。
そんなこんなもあって、「しっくりくるランジェリーと出会えていない人に会いにいく」、こともやってみたいなあと思うこの頃です。
初めてレースの一枚ものを身につけたときの衝撃は、わたしにとって天地がひっくり返る経験というか、固定観念や価値観をひっくり返してくれたことはたしかです。(笑)
そのファーストランジェリーは、わたしの場合は"Aubade"でした。
皆さまはどのランジェリーだったのかな、というのもうかがってみたいなあ。
まだファーストランジェリーと呼べるものに「出会えていない」かたは、ぜひ一度ランジェリーショップへ足を運んでみてくださいね。
わたしは今週末、「会いに行く」活動?のトライアルとして、桐生のイベントへ出店します。
お近くのかたはぜひ、遊びにいらしてくださいね♪
【イベント】
・日時:12/16(土)13:00-19:00
・場所:伊東屋珈琲2号店 2Fギャラリー 群馬県桐生市仲町3-15-20
素敵なお花屋さんとブロカントのお店と一緒に出店します。
ランジェリーショップの雰囲気が苦手、というかたにも見てもらえたらうれしいです。
あと一緒におすすめしたい読み物がいくつか。
コチラは、以前書いたブログ記事です。
きれいなランジェリーを試してみたいけど、一歩踏み出せずにいるかたに。
コチラは、当店イベントのヘルプをしてくれたこともあるMioさんの書かれた小品集。
ご自身の体験をもとにした、ランジェリーにまつわるエッセイ集。
瑞々しい視線やランジェリー愛に心打たれます。
フリークさんは、どのブランドのどのランジェリーか思い浮かべながら読むとまた楽しいですよ♪
リンク先、ちょっとわかりにくいのですが、お名前とメールアドレスを入力すると、エッセイをダウンロードできるURLが送られるそうです。
無料でご覧いただけます。
Mioさんのエッセイは、構想をうかがってから2週間ほどで書きあげてらしたのではないかな。
愛と情熱がないと書けない文章です。
とくにランジェリーに関わるお仕事をされているかたには、ぜひ一度読んいただきたいです。
わたしもこんなふうに、ひとつひとつランジェリーとの出会いを残しておきたかったなあ!
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gratia-lily2 at 2018-01-03 09:54
はじめまして。
私はランジェリーが大好きで、ランジェリーに関しても時々記事を書いています。写真も文章も綺麗なこちらのブログ、ぜひフォローさせてください。よろしくお願いいたします。
私はランジェリーが大好きで、ランジェリーに関しても時々記事を書いています。写真も文章も綺麗なこちらのブログ、ぜひフォローさせてください。よろしくお願いいたします。
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lagouttesucree at 2018-01-05 16:33
by lagouttesucree
| 2017-12-15 14:09
| ランジェリーよもやま
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Comments(2)